アパレルの生産管理の仕事が気になる方へ「仕事内容と必要なスキル」

アパレル会社での生産管理は、製品の生産全体を統括し重要な役割を果たします。

効率的に生産を進めるために資材の調達、納期管理や品質管理など多様なタスクに携わり、製品の生産効率や品質向上、コスト削減などに貢献するやりがいのある仕事です。

本記事では、OEMのアパレルパターンナー縫製工場勤務生産管理などを幅広く経験してきた筆者が

アパレルの生産管理はどのような仕事なのかご紹介します。

この記事でわかること

・生産管理の仕事

・大手と小規模会社の生産管理の仕事の違い

・生産管理の重要な役割り

目次

アパレルの生産管理とは

アパレルの生産管理は、製品の生産に関することを把握し、効率的かつ円滑に生産を進めるための業務です。

納期管理、品質管理、コスト管理などを通じて、製品の納期達成や品質確保、コスト最適化を目指します。

生産計画の策定、資材の調達、工程管理など、多岐にわたるタスクを通じて、アパレル製品ができるまでの工程を管理します。

生産管理の仕事

一般的なアパレル会社での生産管理の主な仕事は下記の通りです。

会社によって仕事内容や範囲が違いますが参考に見てください。

  1. 納期管理
  2. サンプル管理
  3. 生地、副資材の発注
  4. 縫製仕様書、加工指示書の作成
  5. コスト管理
  6. 生産計画の策定
  7. 縫製工場の選定
  8. 主素材・副資材の調達
  9. 進捗・品質管理
  10. 工場とのパイプ役
  11. 見積書作成

主な仕事内容

1.納期管理

アパレルの生産管理者は、製品の納期に合わせて生産スケジュールを組みます。

納期遅延を防ぐために、生産計画の調整や素材手配、製品の迅速な出荷を目指します。

2.サンプル管理

製品のサンプル作成において、進捗管理を行います。

サンプルの制作状況を確認し、必要な修正や変更を指示し、最終的な製品の仕様を確定します。

サンプル用の副資材等の手配や工場さんへのサンプル作成依頼はパターンナーさんがする場合も多いと思うよ。

自社にパターンナーさんがいない場合には生産管理の仕事になります。

デザインやパターンを外注に依頼している会社は、生産管理の仕事の幅が広くなりがちかも。

量産品を納品するまでに作成するサンプルの例

1.ファーストサンプル

2.セカンドサンプル(必要な場合のみ)

3.展示会サンプル(または撮影サンプル、各色サンプル)

4.先上げサンプル(本番生地、資材を使った本番同等の確認サンプル。本番裁断前に作成)

5.納品前サンプル(納前、シッピングサンプルとも呼ばれる。量産から抜取り確認)

3.生地、副資材の発注

生産に必要な生地や副資材の発注を担当します。

生産計画に基づき、適切な数量と品質の資材を調達し、製品の生産を円滑に進めます。

4.縫製仕様書、加工指示書の作成

生産管理者は、製品の縫製仕様書や加工指示書を作成します。

製品のデザインや品質基準に基づき、縫製工程や仕上げの指示を明確に伝えます。

縫製仕様書はデザイナーやパターンナーが作成することもあるよ。

会社によって色々で、自社にデザイナーやパターンナーがいない場合は生産管理が仕様書を作成します。

5.コスト管理

予算内での生産が必要なため、生産管理者は生産にかかる原材料費、製造費、労務費などのコストを計算します。

また、素材、副資材メーカーや縫製工場と価格交渉を行って予算内の適正なコストで生産できるようにします。

6.生産計画の策定

需要予測や販売計画に基づき、生産計画を策定します。

生産ラインの稼働スケジュールや工程の割り当てを決定し、効率良く生産できるようにします。

7.縫製工場の選定

適切な縫製工場を選定し、製品の生産を委託します。

アイテムによって得意なものや、特殊なミシンが必要な場合があるため工場の特性を把握し生産を依頼します。

8.主素材・副資材の調達

必要な生地や副資材の数量(要尺)を計算し資材メーカーに発注します。

9.進捗・品質管理

生産のスケジュールの管理と品質管理を行い、問題が発生した場合には適切な対策を講じます。

生産過程での品質チェックや不良品の管理、品質改善活動などを通じて、安定した高品質な製品を目指します。

10.工場とのパイプ役

生産管理者は、生産依頼側と縫製工場の間に立ち、製品の進捗状況や品質の問題、仕様の変更などを工場に伝え、円滑に生産を進めます。

また、生地や副資材メーカーや縫製工場とコミュニケーションをとり、信頼関係を築きます。

価格交渉や指示の明確化、効果的なパートナーシップの構築により、スムーズに生産を進めます。

11.見積書作成

材料コストや生産費用などを計算し、見積書を作成します。利益率や上代設定にも関わってくるため重要です。

これは自社でブランドを持ったアパレル会社では見積書を作成することは無いと思いますがOEMの場合はクライアントへの見積書の提出が必要です。

これも会社によって誰が行うかは違っていて、見積書作成や価格交渉は営業の人が行う場合がありました。

生産管理はスムーズな生産に重要な役割

このように、アパレルの生産管理は、製品が出来上がるまでを統括し、効率良く生産するために重要な役割を果たします。

アパレルの生産管理において、スムーズに生産を進めるためには以下の要素が必要です

  • 効率的な生産計画
  • 適時な素材調達
  • 工程の効率化
  • 正確な納期管理
  • 品質管理の徹底
  • 円滑なコミュニケーション

これらをバランス良く遂行することで、スムーズに生産を進めるとともに製品の競争力を向上させます。

大手と小規模会社の生産管理業務の違い

私自身は数社の小規模なOEMのアパレル会社で仕事をしてきました。

色んな会社と一緒にお仕事をしてきて、「デザイナー」「パタンナー」「生産管理」それぞれに言えることですが、会社によって業務内容や範囲が違います。

大手アパレル会社と小規模なアパレル会社の生産管理業務には、以下のような違いがあるようです。

  • 大手アパレル会社は、生産管理業務を専門の部署で行っていることが多く、生産管理に関するノウハウが蓄積されているため、小規模なアパレル会社よりも生産管理業務の効率化が進んでいる場合があります。
  • 一方、小規模なアパレル会社は、生産管理業務を担当するスタッフが少ないため、生産管理に関する知識や経験が豊富なスタッフを確保することが難しい場合があります。

小規模なアパレル会社では、生産管理業務を担当するスタッフが少ないため、生産管理に関する知識や経験が豊富なスタッフを確保することが難しい場合があります。

そのため、以下のような方法で生産管理を行っている場合があるようです。

  • 生産管理システムの利用
  • タスク管理の徹底
  • 生産工場とのコミュニケーション

小規模な会社はスタッフが少ないため、ひとりの業務範囲が広くなりがち。
製品の品質を保ちながらいかに効率よく生産管理をしていくかが重要ですよ。

できるだけ周りとのコミュニケーションをもち、状況を共有していくことが大切。
「自分しか分からない」ってなると休みにくくなるので、普段から誰でも進捗状況が分かるようにしておくと良いね。

OEMとは

アパレルOEMとは、ファッション・アパレル業界の企業・ブランドの自社ブランド製品の製造委託を担う業種です。

自社工場を持たないブランドや企業などが商品企画までを行い、OEMは指定された素材やデザインで、依頼元の企業・ブランド名義の商品の生産を行います。

生産管理の仕事に就くには

アパレル生産管理をするには、専門的な知識や技術が必要です。

基礎的な知識が無いとメーカーとの打ち合わせや縫製工場への指示も困難ですし、信頼関係を築くにも時間がかかってしまいます。製品の品質を保つためにも、生産のスケジュールを組むにも信頼関係は重要です。

そのため、まずは専門学校や大学でファッションビジネスやアパレルの生産について学ぶことをおすすめします。 

知識と経験を積んでいくことで適切な指示や管理ができ、信頼関係ができます。

また、未然に起こりそうな問題も見つけてリスクを回避できるようになります。

まとめ

生産管理は、製品の生産に関わる全体を把握し、効率的に生産を進める責任のある仕事です。

納期や品質などを管理することで、最終的にその製品の成果になります。

また、生地や副資材の手配や縫製工場との関係構築やコスト削減のための交渉など、多様なスキルが求められます。

コミュニケーションをとりながら生産を円滑に進めることで、製品の完成やブランドの成長も実感できるのでやりがいのある仕事です。^^

この記事を書いた人
ah-kon
  • もの創り」に関わることなら何でも好き
  • 形になっていく工程を見るのが楽しくて、今でも子供のようにワクワクする50代
  • 経歴 : 元アパレルパターンナー、布製品の商品企画、生産管理、チラシやパッケージ等の印刷物デザイン、自社サイト・ECサイト運営管理など幅広く経験
  • 趣味 : 旅行、温泉、岩盤浴、写真を撮ること
  • とりあえず今できることを楽しんでやってます


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